2021 マスターズ 松山英樹選手の各ホール詳細

プロゴルフツアー

この記事では、松山英樹選手の各ホールごとのショット内容やパット内容を紹介をします。

 

2021マスターズ1日目

優勝候補は、D.ジョンソン(前年優勝)・Jトーマス・B.デシャンボー・J.スピース(先週優勝)

例年に比べて「グリーンが硬い」と選手が口々にしていました。

実際に例年よりもグリーン上で苦労している選手が多い印象の初日となりました。

松山選手も初日R後のインタビューにて「速さだけなら今までもあったが、硬さはここまでの物はない。乾燥していることもあって、グリーンコンディションもいいとは言えない」と仰っていました。

毎年5~7アンダーが初日の首位のスコアですが、2021年の初日首位のスコアは7アンダー(J.ローズ)となりました。

初日でのアンダーパーは12人とかなり少ない人数となっています。

 

松山選手の1日目

 

2番H:Par5の3打目をピンの左5mにつけ、下のスライスラインをジャストタッチでバーディ!(Total-1)

5番H:Par4の2ndをグリーン左奥のバンカーに外し、バンカーから打つもショートし、3mのParパットを残すもこれを強気に決めてParとします。(Total-1)

6番H:Par3の1打目ティショットをグリーン左に外し20yardの難しいアプローチを残す。これを2打目のアプローチでショートし2.5mのフックラインParパットを残すもこれを決めてジャストタッチでParとします。(Total-1)

難しい距離をパーパットで耐えているので、早めにショットの左に飛ぶ傾向を修正したいところでしょうか。

7番H:Par4の左ラフからの2ndをピンの左奥6mにつけます。これを無難に2パットでParとします。(Total-1)

8番H:Par5の2ndをピンの手前8mにつけます。このフックラインをなんと沈めてEagle!!。気が早すぎますが、単独のトップに立ちます。(Total-3)

9番H:Par4の右ラフからの2ndをピン奥1.5mにつけるスーパーショット。このパットを惜しくも右へ外し、Parとします。(Total-3)

18番H:Par4の2ndをグリーン左のバンカーに外し、バンカーからスーパーショット。1mのParパットを残しこれを決めてParとします。(Total-3)

ホールアウト時点では、-3は2位の最高のポジションで1日目を終了しました。

 

1位    −7 J.ローズ 

2位T −3 松山英樹選手

 

2021マスターズ2日目

 

2日目のオーガスタは1日目とはうってかわってグリーンが遅くなり(松山選手談)伸ばし合いの様相を呈します。

1人だけ飛び抜けたJ.ローズは前半で3つスコアを落とし、混戦模様となります。

しかし、後半でスコアを伸ばし、結局イーブンパーでラウンドし、-7の首位でホールアウトします。

また2日目にきてW.ザラトリス(-6)M.リーシュマン(-5)J.スピース(-5)J.トーマス(-4)といった選手が-5〜-7を1日で伸ばし、優勝争いに加わります。

 

松山選手の2日目

 

9番H:Par4 この日初のバーディを奪い、流れに乗りたいところです。(Total-3)

10番H:Par4 ティショットは左の林に当たるも跳ね返ってきてフェアウェイまで返ってきます。この幸運を生かしたいところです。しかし、2ndで大きなミスショットをし、右手前のバンカーに捕まります。32yardのバンカーショットの3打目はピンの手前3.4mに止まります。下りのフックラインを惜しくも右をかすめて外し、ボギーとします。(Total-2)

12番H:Par3 ティショットをピン左4mにつけます。バーディパットは惜しくも右に外れパーとします。(Total-2)

13番H:Par5 3rd  グリーン奥のラフから上りのアプローチをパターで直接カップイン、なんと沈めてEagle!!。(Total-4: 4位T) 2日目全体の悪い流れを吹き飛ばし、見ている私も部屋で絶叫し拍手してしまいます。

14番H:Par4 137yardの2ndショットをグリーンわずかに奥のラフに外しますが、このアプローチは1バウンド目がアンラッキーで左に跳ねてしまい、ピンの左1.5mにつけます。この難しい4打目のパターをしっかりと決めてパーとします。(Total-4)

15番H:Par5 ティショットはFWセンターを捉えます。2ndはギリギリ手前からグリーンに左手前オンし、3打目の7mのイーグルパットをカップのわずか右をかすめ、タップインバーディとします。(Total-5: 3位T)

16番H:Par3 ティショットを左手目につけ、左手前からの超上りのロングパットを2mショートします。この苦しいパーパットがカップの左を抜け、ボギーとしてしまいます。(Total-4)

17番H:Par4 154yardの2ndをフェアウェイから打ち、ピン筋に運び、ピン右奥3mにつけバーディチャンスとします。バーディパットは惜しくもカップ右に止まりパーとします。(Total-4)

18番H:Par4 ティショットを左ラフに打ち、残り166yardからの2ndをピンの左奥10mに付け、2段グリーンの上の段からの120度以上曲がる難しいロングパットになります。3打目のロングパットはカップの手前3mにつけ、このパーパットを見事決めます。(Total-4: Today-1 : トップと3打差6位T)

 

2021マスターズ3日目

 

松山選手の3日目

サタデーバックナインでゾーンに入ります。

7番H:Par4 。(Total-)

9番H:Par4 。(Total-5)

10番H:Par4 。(Total-5)

11番H:Par4 ティショットは右の林に打ち込んでしまいます。ここで急な雨のため、1h18mの中断となります。
2ndは木の枝が2mくらいの高さにあり、低い球しか打てない状況で、グリーンの左側は池というタフなシチュエーションです。
低く打ち出したアイアンショットはグリーンにキャリーし、ピンの右奥4mにつけるスーパーショットを打ちます。これをしっかりと沈めてバーディとし、トップと1打差とします。(Total-6 : 2位T)

12番H:Par3 ティショットをピンの右4mにつけます。バーディパットをしっかりと沈め、バーディとし、マスターズの3日目のバックナインでトップに並びます。(Total-7 : 1位T)

13番H:Par5 2nd ショットを前日と同じく、右のラフから打ち、この日はグリーンのピン奥8mにしっかりと止め、イーグルトライを残します。イーグルパットは下りのフックラインを少しショートし、残りの2mのバーディパットをわずかに左へ(Total-7 : 1位T)外します。ここで3パットのパーとしてしまいます。(Total-7 : 1位T)

14番H:Par4 ティショットを左のラフに打ち込みますがラフまで出てきます。残り208yardの2ndショットをフックをかけようと狙いますが、フックがかからず、グリーン右奥のラフに外します。このアプローチは30yardほどの難しいアプローチですが、これをピンの下50cmにつけます。このパターをしっかりと決めてパーとします。(Total-4)

15番H:Par5 ティショットはFWセンターを捉えます。2ndは残り208yardを5番アイアンのカット目でピンのに左にしっかりと2オンし、3打目の2mのイーグルパットをなんと沈めてEagle!!(Total-9 : 1位)

16番H:Par3 ティショットをピンの右1.2mにつけ、バーディパットをしっかりと沈め、バーディとします。(Total-10: 1位)

17番H:Par4 2ndをフェアウェイセンターから打ち、ピン筋に運び、ピン奥3mにつけバーディチャンスとします。バーディパットは見事カップに吸い込まれ後続を引き離します。Niceバーディ(Total-11 : 1位)

18番H:Par4 ティショットを左バンカーに入れ、残り170yardからの2ndをグリーンの奥にキャリーしてしまい、大きく跳ねます。
3打目は左足下がりの傾斜のきつい20yardのアプローチで、グリーンに乗ってからカップまでは4yardほどしかないです。
しかも、下りのラインのため、スピンをかけることは難しく、解説の中島プロも「ここは2mに寄せれば大成功ですね」と仰っていて、誰もが厳しいパーパットやボギーを覚悟しました。
しかし、この難しいアプローチを数クッションさせてグリーンに乗せ、カップ左手前30cmに付けるスーパーショットをやってのけます。
このパーパットを見事決め、2位と4打差の単独首位でホールアウトしました。(Total-11: Today-7 : 2位と4打差の1位)

2021マスターズ最終日

順位  
1位 松山英樹
2位T X.シャフレ
2位T M.リーシュマン
2位T J.ローズ
2位T W.ザラトリス

松山英樹選手の最終日

初のマスターズで単独首位で迎えた最終日です。2位とのスコアの差は4打です。

1位 -11 松山英樹選手

2位の -7に4人の選手が並んでいます。X.シャフレ選手、M.リーシュマン選手、J.ローズ選手、W.ザラトリス選手です。

3日目と同じく、X.シャフレ選手とのラウンドとなります。

7番H:Par4 。(Total-)

9番H:Par4 。(Total-)

10番H:Par4 。(Total-)

11番H:Par4 。(Total- : 2位T)

12番H:Par3 ボギーとなります。(Total-12 : 1位)

13番H:Par5 20cmに寄せてバーディとします。(Total-13 : 1位)

14番H:Par4 ティショットをしっかりとフェアウェイセンターに打ちます。残り125yardの2ndショットをギャップウェッジで狙い、ピンの右6mにつけます。この6mのパターをしっかりと寄せてパーとします。(Total-13 : 1位)

15番H:Par5 ティショットは1Wのカットフェードで狙い通りFWの右サイドを捉えます。2nd地点では、前の組のグリーンを終えるのを待つため、少しの待ち時間があります。2ndは残り236yardを4番アイアンでキャリーでグリーンをオーバーし、グリーンの奥にオーバーし池まで転がってしまいます。2位のX.シャフレ選手は4打差の-9ですが、左サイドからのショットのため大きなフックが必要です、フックがかかりきれず右手前のバンカーに入れます。ここでイーグルチャンスに付けられると精神的に厳しくなりますので助かります。ドロップエリアからの4打目のアプローチショットは砲台グリーンに向かっていきグリーンに乗ってからは下り2mの難しいアプローチになります。
この4打目のアプローチをグリーンの手前に寄せます。6mのアプローチをパターでしっかりと40cmに寄せて、40cmのパットを沈めてボギーとします。(Total-12 : 1位 : 2位と2打差)
2位のX.シャフレ選手が、4連続バーディを奪取し猛追してきています。

16番H:Par3 先に打つX.シャフレ選手がアゲインストに煽られ、8Iのショットがショートし、グリーンの傾斜で池に入れてしまいます。松山選手はティショットを7Iでピンの右10mにつけ、激しい下りのバーディパットを残します。このパットはどうやって打ってもカップをオーバーするため、3打目の返しの上りのパットを決められるかの戦いとなります。松山選手の2打目は3mオーバーし、その返しのパーパットがカップの左フチを舐めてしまい、ボギーとします。(Total-11 : 1位 : 2位と2打差)
この時点でW.ザラトリスが-9でホールアウトし、クラブハウスリーダーとなります。なんとか-10で上がりたいところです。

17番H:Par4 ティショットはファウェイセンターを捉えます。2ndを残り140yardからPWで打ち、ピン筋に運び、ピン右手前4mにつけバーディチャンスとします。バーディパットは30cmショートしますが、危なげなくパーとします。(Total-11 : 1位 : 2位と2打差)

18番H:Par4 2位と2打差のため、ティショットを1Wなのか3Wなのか注目を集めますが、1Wで打ちます。
フェアウェイセンターを捉え、残り134yardからの2ndをPWでグリーンの右のバンカーに入れます。
バンカーからの3rdはピンの右1.5mにつけます。ここで1.5mの残り距離を2打で決めるとグリーンジャケットとなります。
オーガスタナショナルの夕日の中、この1.5mのパーパットをわずかに左に外しますが返しの30cmを見事決め、2位と1打差の単独首位でホールアウトしました。(Total-11 : 1位 : 2位と2打差)

おめでとう 松山英樹選手。

【後日談】

ホールアウト直後は解説者、実況者、全員が泣いてしまい、約1分の間沈黙が流れました。
しかし、画面ではパトロンの拍手や、松山選手と関係者のハグが流れ、その感動を更に引き立たせる沈黙となりました。
実況者の方もその後も涙声で振り返り、中嶋プロ、宮里優作プロも言葉がうまく出てきませんでした。
 
ホールアウト後には沢山の戦友の選手達が出迎えていました。
 
試合を終えて空港に向かっていたケビン・ナ選手は引き返して
松山選手を祝いました。
 

【早藤キャディ】

また、キャディの早藤キャディは松山選手の大学の後輩で、それまでずっとコンビを組んでいた進藤キャディから変更後勝利がありませんでした。
相当なプレッシャーだったと感じます。
しかし、進藤キャディはTwitterで毎ホールの様に応援し、早藤キャディは18番Hホールアウト後にピンを指してからコースに一礼した姿が現地のメディアに取り上げられ、何よりもマスターズを制したことで
今までの苦労が報われた事でしょう。
 

【松山選手とコーチ】

この年から新しく目黒コーチをつけたことで、マスターズの制覇を報道されますが、本人は「良い事も悪い事もあります。考えることは増えます。」と、おっしゃっています。
個人的にはコーチ1人の功績よりも、チーム松山の成果と思いたいのだと感じました。
今までコーチをつけない事や、パターのスタッツがショットに比べて悪い事から、「コーチをつけろコーチをつけろ」とずっと言われていた事も嫌だったと思います。
 

【前日の精神状態】

最終日前日は、単独首位で2位と4打差のまま終えたため、セベ・バレステロス選手の通訳でもあった通訳担当のボビーにアドバイスをもらおうと考えたが、「自分でなんとかしよう」と思ったとおっしゃっていていました。
自分で乗り越えるモノとしている所が優勝出来るメンタルだったのかもしれません。
 

【インタビュー】

 
松山選手の現地の放送局のインタビューでは、「今これを見ている子どもたちが、日本人でも出来るんだと思い、自分を目指して5年後10年後に争えるように自分もまだまだ活躍しなければと思う」
とおっしゃっていて、人間力の高さをうかがわせます。
 
 

 

 

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